前回は興奮気味の旅とライブレポートだった。
今回はコロナ禍でのライブ会場やデンバーの様子に触れてみよう。
先ず、ホテルや飲食店、商店のスタッフはマスクを着用している。
しかし、顧客や街を歩く人たちは全くマスクをしていない。
宿泊したホテル内では自室以外でマスク着用が義務付けられていた。
エレベーターは家族・友人同士ならば人数制限は無い。
ただし、知らない人と同乗する場合は4人までとされる。
エレベーターの中にも消毒液ディスペンサーが設置されていた。
ワクチン接種証明はどこでも提示要求はされなかった。
1万人の観衆が密になって集うライブ会場でも同じ。
しかしグッズや飲み物のスタンドの販売スタッフはマスク無し。
プレクシグラスの敷居も無し。
違っている点と言えば、会場内でキャッシュは受け付けていなかった事と。
至る所に消毒液スタンドが設置されていた事。
消毒液スタンドは観衆の大半が大いに活用していた。
トイレでは手洗いに費やす時間が以前より長くて。
入り口周辺の列がなかなか前に進まない。
一応、一般的には消毒と手洗いは意識的にやっているという印象だった。
日本の皆さんもご存知の通り、これは米国人の行動パターン変異だ。
バンドとは20年以上の付き合い。
通常、このバンドからは毎年1年間有効のALL ACCESSのパスを貰っている。
しかし今回は楽屋へのアクセスは無かった。
バンドとその直の家族、プロダクションスタッフ以外は締め出された形。
この状況では当然の処置だと思う。
しかし観客席に居る限りでは普段と全く変わりない。
ハグをする前に「ハグしてもいい?」と尋ね合う光景が見られた。
飲み物や食べ物をシェアするのもみんな止めていたようだし。
このバンドを観に来るファンには「ワクチン拒否派」は来ないだろうとも考える。
普段は天然クーラーが効いているような町に住んでいるけれど。
デンバーとその周辺は熱波の真っ只中だった。
2年間の籠り生活。
2年分の老い。
35度前後の湿度を伴う高温と日差し。
そしてデンバーは標高が高く、空気が薄いときている。
さらに西海岸各地で多発している火事から来る煙で大気質は最悪だった。
この一見清々しい青空でも大気質指数(Air Quality Index - AQI)は90を超えていた。
こんな状態でも一度演奏が始まると自然に身体が動いてしまう。
レッドロックスの初日、前座も含めて4時間ほぼ立ちっぱなし、踊りっぱなし。
2日目の朝は身体中がガチガチで疲労も感じていた。
それでも2夜目も再度4時間立ちっぱなし、踊りっぱなし。
レッドロックスでの2夜を終えて日曜日は別の野外会場だった。
その3日目のコンサートは午後3時開始。
あまりの暑さと直射日光でヤバいなと感じた。
会場に着いてから1時間後、自然が恵みの雲を贈ってくれた。
パラパラと夕立のお裾分けがちょっと降って。
頭上を雲が覆ってくれたお陰でなんとかサバイブ出来た。
それでも62歳の老体にはキツいよな〜
この会場もレッドロックスとほぼ同じコロナ対策を行なっていた。
そもそも、この「3夜目のショー」はデンバー市内の屋内会場で予定されていた。
それを野外会場に変えたのもコロナ対策の一環。
デンバー市内では屋内のライブ会場は現在全て閉鎖されている。
しかし、やはり「ワクチンへの過信」があるのだろうか?
風がある野外会場でも、観客側は見ていて心配になるほど「ふつー」なのだ。
カリフォルニアに戻ってニュースを見れば感染者数が爆発していた。
米国全土でデルタ変異種が猛威を振るい始めている。
日本では東京オリンピックが開催されていた。
2021年7月 コロラド州、デンバー、レヴィット・パヴィリオン
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